二酸化炭素を紙に活用する時代! 脱炭素を実現する最先端の印刷用紙とは

製品情報
脱炭素

地球温暖化が進み、世界の平均気温は上昇を続けています。
日本も例外ではなく、100年で1.44℃も上昇(2026年現在)。真夏に外を出歩くのは危険なことも多くなってきました。

これ以上の温暖化を防ぐためには、「脱炭素」が欠かせません。
脱炭素とは、主要な温室効果ガスである二酸化炭素の排出量を実質ゼロにしようとする取り組みのこと。

太陽光などの再生可能エネルギーの活用が有名ですが、実は紙でも脱炭素が実現できるのです!

当社は以前より、脱炭素に貢献する商品の開発に取り組んできました。
そこで今回は、当社の「脱炭素」商品をまとめてご紹介。

紙で地球温暖化対策に貢献しませんか?

どうやって紙で脱炭素を実現するの?

脱炭素といえば二酸化炭素の排出量を減らすイメージが強いかもしれませんが、実はもう1つ方法があります。

それは、森林などの二酸化炭素の吸収量や、何らかの方法で二酸化炭素を閉じ込める固定量を増やすこと。

現代社会でまったく二酸化炭素を出さずに暮らすことはほぼ不可能です。
そのため、脱炭素では排出量を完全にゼロにするのではなく、排出量から吸収量や固定量を差し引いた「正味の排出量」をゼロにすることが目標とされています。

そこで当社は、「排出量を減らす」だけでなく、「吸収量や固定量を増やす」アプローチでも商品開発を行いました。
具体的には、

①大気中の二酸化炭素を紙に固定させる
②カーボンオフセットの仕組みを利用する
③紙の製造時の二酸化炭素排出量を減らす

ことで、脱炭素を実現しています。

それでは、①~③の方法で作られた製品について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

①世界初(※)紙の内部と表面にCO2を使用したノート用紙「カーボペーパー」

まず最初にご紹介するのは、世界で初めて紙の内部と表面に二酸化炭素を使用した紙、カーボペーパーです。

※世界初:当社調べ(2025年6月時点)。カーボンリサイクル技術を用いてCO₂を固定化した炭酸カルシウムを、紙の表面と内部双方に実用レベルの筆記性能を両立する形で使用した紙製品において。 

カーボペーパー

カーボンリサイクルの技術を応用し、排ガス由来の二酸化炭素を原料とする炭酸カルシウムを紙の内部に混ぜ込み、さらに表面にも塗布しました。

炭酸カルシウムは、紙を製造する上で欠かせない薬品の1つです。
紙の平滑度や不透明度、インクの吸収性を上げるなどの役割があります。

カーボペーパーはこの炭酸カルシウムを、二酸化炭素を閉じ込めた炭酸カルシウム(再資源化人口炭酸カルシウム)に代替。
本来なら大気に排出されてしまう二酸化炭素を紙の中に固定化させました。

また、再資源化人口炭酸カルシウムは一般的な炭酸カルシウムと異なり、高温で焼成する工程が必要ありません。そのため、③製造時の二酸化炭素の排出量削減にも成功しています。

カーボペーパーが削減、固定化する二酸化炭素量

カーボペーパーはノート製作のプロである大栗紙工株式会社と、文具ソムリエの石津大さんにご協力いただき、書き心地にこだわったノート用紙として開発しました。

さらさらした手触りで、なめらかな書き心地。
にじまず、インクの裏抜けもほとんどありません。

紙そのものの魅力も大きいと自負しています。

昨年開催された大阪・関西万博でお披露目した際には、多くの反響を呼びました。
今後はカーボペーパーを使用したノートの販売も予定されており、注目の最先端素材です。

カーボペーパーの詳細はこちら

②カーボンオフセットで日本の林業を応援! ゼロCO2ペーパー

ゼロCO2ペーパー

二酸化炭素の吸収量を増やす上で、森林の適切な管理は大変重要です。
若い木は多くの二酸化炭素を吸収する一方、成熟した木はあまり吸収しません。
適切な時期に間伐し手入れを行う林業が果たす役割は、大きいといえるでしょう。

しかし、木材価格の急落や需要の減少などにより、林業の従事者は減っているのが現状です。

そこで当社は、脱炭素に貢献しながらさらに林業も応援する商品を開発しました。
それが、ゼロCO2ペーパーです。

ゼロCO2ペーパーは、カーボンオフセットの仕組みを活用して、排出量を実質ゼロにしています。

カーボンオフセットとは、どうしても削減しきれない二酸化炭素などの温室効果ガスの排出分を、ほかの温室効果ガス削減活動に投資することで相殺する仕組みのこと。

ゼロCO2ペーパーは、国が認証したクレジット(J-クレジット)を利用し、奈良県天川村の森林管理プロジェクトが吸収した二酸化炭素を購入しています。

若手林業者
天川村の若手林業従事者の皆さん

天川村の森林管理は、地域おこし協力隊が中心となって行われています。
自分たちの仕事が、「温室効果ガスの吸収」という新たな価値を生み出していると実感してもらい、やりがいにつながれば……。
プロジェクトには、そんな思いも込められているそうです。

ゼロCO2ペーパーが世の中に広がり、林業に従事したいという若者が増えることを目指して、当社も積極的な販売活動を続けていきたいと考えています。

ゼロCO2ペーパーのラインナップは、上質紙、A2コート紙、A2マットコート、片面コートアイボリーの4種類。
パンフレットや名刺、パッケージまで幅広くご活用いただけます。

ゼロCO2ペーパーの詳細はこちら

③紙の製造時の二酸化炭素排出量を減らした、kome-kamiシリーズ・薄炭クラフト

以前の記事「アップサイクルとは? 紙で実現できる? 基礎知識と事例をご紹介」では、アップサイクルを実現した紙として、kome-kamiシリーズと薄炭クラフトをご紹介しました。

実はこの2つ、アップサイクル紙でありながら、脱炭素にも貢献しています。

・kome-kami/kome-kami 浮世絵ホワイト

kome-kamiとkome0kami浮世絵ホワイト
上:kome-kami  下:kome-kami浮世絵ホワイト

kome-kamiとkome-kami浮世絵ホワイトは、本来捨てられるはずだったお米を活用した紙です。

kome-kamiはパルプを結合するための薬品を、お米でできた糊「コメバインド」で代替。
その結果、1ロット(5トン)製造する際に出る二酸化炭素を約62.8㎏削減しました。

kome-kami浮世絵ホワイトは、原料に一部お米を使用した塗工液「コメグロス」を使用しており、1ロット(6トン)製造する際に出る二酸化炭素を約104㎏削減しています。

また、それぞれお米をパルプと一体化させることで、二酸化炭素を紙の中に固定させることにも成功しています。

ただお米を混ぜるだけではなく、機能を付与し脱炭素を実現したkome-kamiシリーズは進化系アップサイクルペーパーといえるでしょう。

kome-kamiシリーズの詳細はこちら

・薄炭クラフト

薄炭クラフト

日本最古の再生紙『宿紙』を再現した板紙、薄炭クラフト
宿紙独特の風合いを出すために、バイオ炭を配合しています。

バイオ炭とは、バイオマス(生物由来資源)をある条件下で加熱して作られる炭のこと。
バイオマスが持つ二酸化炭素を炭の中に固定化できるため、大気に放出される二酸化炭素の量を減らすことができます。

たとえば、木は二酸化炭素を吸収しますが、枯れてしまうと微生物に分解され、蓄えていた二酸化炭素が放出されてしまいます。
しかし、枯れた木を炭にすると、二酸化炭素を中に閉じ込めることができ、大気中への放出を防ぐことができるのです。

バイオ炭の原料は木だけではありません。
もみ殻や稲わら、家畜ふん尿、食品残渣など、さまざまな有機物が原料になりえます。

実際に、薄炭クラフトはコーヒーの残渣などをバイオ炭化して製造しています。

コーヒー薄炭クラフトで作られたギフトボックス
コーヒー残渣をバイオ炭化して作られたコーヒー薄炭クラフト

基本的に、バイオ炭は燃料としては使用されず、土の中に埋めて土壌改良に役立てるといった活用法が想定されています。
バイオ炭の活用方法をさらに広げたという意味でも、薄炭クラフトは画期的な素材といえるでしょう。

薄炭クラフトの詳細はこちら

食品ロスが余分な二酸化炭素を排出している!?

実は、食品ロスを減らすだけでも、脱炭素に貢献できることをご存知でしょうか。
食品ロスを製造・輸送・販売する過程で排出される二酸化炭素はなんと約1,050万トン(※)

※令和5年度「食品ロスによる経済損失及び温室効果ガス排出量の推計結果(消費者庁より)

さらに、廃棄するためのゴミ収集車や焼却場からも二酸化炭素が排出されると考えると、食品ロスが排出する二酸化炭素の量は、想像以上に多いですよね。

そういった意味で、本来捨てられるはずの食材を利用した当社のフードロスペーパーも、間接的に脱酸素に貢献しているといえるでしょう。

アップサイクル紙のサンプル
フードロスペーパー

フードロスペーパーにはkome-kamiシリーズ以外にも、

・にんじんの皮を混ぜ込んだvegi-kami-FS にんじん
・クラフトビールを醸造する際に出るモルト粕を配合したNEWクラフトビールペーパー-FSNEWクラフトビールカード-FS
・緑茶を淹れるときに出るお茶殻を抄き込んだ茶紙

などがありますので、デザインに合わせてお選びください。

フードロスペーパーの詳細はこちら

さいごに

いかがだったでしょうか。
一見無縁に思える脱炭素と紙ですが、当社は使うだけで脱炭素に貢献できる紙を多数開発しています。

地球温暖化対策は、小さなことでもまずは一歩踏みだすことが大切です。
その積み重ねがやがて、世界を動かす力になります。
まずは、紙を変えてみませんか?

ご興味を持たれましたら、ぜひ当社までお問い合わせください。


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