高級感と温もりの両立を実現!ラフ系パッケージ用紙の主な銘柄とその特徴

製品情報

プラスチックによる海洋汚染の問題が深刻化し、SDGsが浸透してきた昨今、環境負荷の低い紙製パッケージへの注目が高まっています。

しかし、紙のパッケージの魅力は、環境配慮だけにとどまりません。

紙本来の質感が残ったラフな紙を使えば、高級感と温もりが同居した上質なパッケージを作り上げることができます。
ナチュラルな化粧品や、ギフト用のお菓子などのパッケージにぴったりです。

今回の記事では、ラフな質感のパッケージ用紙(以下、ラフ系パッケージ用紙)に焦点を当てて、主な銘柄やそれぞれの特徴について詳しくご紹介します。

ラフ系の印刷用紙についての記事はこちらから

ラフ系パッケージ用紙とは

ラフタクト‐FSのパッケージサンプル
ラフタクトーFSで作られたパッケージサンプル

紙のパッケージにはさまざまな種類がありますが、ここではキャラメル箱や組箱といった、板紙(厚手の紙)で作られるパッケージに適した紙を「パッケージ用紙」としています。

一般的な板紙のほとんどは、ツルツルとした質感のもの。
しかし近年、紙本来の風合いを生かしたラフ肌のパッケージ用紙が増えてきました。

高級感を演出できるだけでなく、優しい手触りで温もりを感じさせる点が魅力です。

ラフ系パッケージ用紙の主な銘柄

・ラフタクトーFS

そっと紙の表面をなでると、せせらぎや風にそよぐ葉っぱのような優しい音が聞こえる……。
そんな「自然」を感じさせる非塗工のラフ系パッケージ用紙が、ラフタクトーFSです。

その秘密は、ラフすぎない、ほどよい質感

表面を優しく擦ったときの音を分析したところ、波や葉がそよぐ音に近いことがわかりました。
ガサガサでもなく、ツルツルでもない「自然」な風合いだからこそ生まれた音といえるでしょう。

下記は、その音からイメージされる情景をイラスト化し、ラフタクトーFSに印刷したサンプルです。

ラフタクトーFSの印刷サンプル

色鮮やかでありながら、どこか懐かしさを感じる仕上がりとなっています。
一般的に非塗工紙はインキが沈む傾向にありますが、ラフタクトーFSは比較的色の再現性が高く、イラストや写真も問題なく印刷できます。

また、価格も抑えられており、非常に使いやすい紙です。

ラフタクトーFSの詳細ページはこちら

・気包紙U-FS
気包紙シリーズはパッケージデザイナーの工藤青石氏の監修によって生まれました。
その中の1つ、気包紙U-FSは非塗工品で、表面の仕上げはディープラフ・ミディアムラフ・ライトラフの3種類から選べます
最も人気の高いディープラフは、紙の凸凹がしっかり伝わってくる粗めの質感が特徴です。

気包紙U-FS
気包紙U-FS ディープラフの印刷サンプル

針葉樹パルプを配合しているため強度があり、さらに特殊な表面加工で折り加工にも強くなっています。まさしくパッケージのための紙といえるでしょう。

気包紙シリーズはほかに、防キズ・防汚機能を備えた気包紙C-FS、両面塗工品の気包紙GL-FS、黒いパッケージ用紙である黒気包紙U-FS・黒気包紙C-FSがあります。

スノーブルーFS

スノーブルーFS

雪のように白い、片面微塗工のラフ系パッケージ用紙です。(L判T目 545.5㎏、616㎏は両面微塗工)

風合いはスムースに近く、嵩高でふわっとした手触り。
7種類の厚みがあり、最も厚い米坪はなんと700g/㎡!
パッケージからタグまでさまざまな用途に使える汎用性の高さが魅力です。

・ラフバガス/ハイブリッドバガス-FS

ラフバガスとハイブリッドバガスーFS
左:ラフバガス 右:ハイブリッドバガス-FS ラフホワイト

バガスパルプが配合されたラフ系パッケージ用紙です。
バガスパルプとは、サトウキビの絞りかすを原料としたパルプのこと。

木材パルプの代わりに、本来廃棄されるはずのサトウキビの絞りかすを使うことで、木材の使用量削減に貢献しています。

ラフバガスは非塗工紙で、サトウキビを思わせるナチュラルな色味とほんのりラフな質感が、温かみを感じさせます。
一方、ハイブリッドバガスーFS ラフホワイトは片面塗工品ですが、触り心地はまるで非塗工紙のよう。
塗工感はほぼ感じられません。

同じバガスパルプ配合でも、それぞれに個性があり、用途やシーンによって使い分けていただけます。

・トポラス-F

トポラス-F

2024年に発売された新しいラフ系パッケージ用紙、トポラス-F。

嵩高で軽く、箔押しやデボス、エンボスなどの加工に適しています。
もちろん、オフセット印刷やパッケージ加工も問題ありません。

・グラフィーBOX

グラフィーBOX

落ち着いた白さが上品な非塗工のラフ系パッケージ用紙です。
穏やかな風合いで、表裏差はほとんどありません。

他のラフ系パッケージ用紙にはない特徴として、食品への直接の接触が可能な点が挙げられます。
食品に直接触れる用途でラフな風合いの紙が欲しい場合におすすめです。

kome-kami-FS(ナチュラル色)、kome-kami浮世絵ホワイトーFS

ここまでご紹介してきた銘柄は厚みのラインナップが180g/㎡以上で、いわばパッケージに特化した紙でした。
しかし他にも、パッケージにお使いいただけるラフ系の用紙があります。

当社の開発品であるkome-kamiシリーズもその1つ。
食べられなくなったお米を活用した紙で、kome-kami-FS(ナチュラル色)とkome-kami浮世絵ホワイトーFSの2種類があります。
詳細はフードロスペーパーのホームページをご覧ください

kome-kami
kome-kami-FS(ナチュラル色)は非塗工紙

kome-kami浮世絵ホワイト
kome-kami浮世絵ホワイトーFSはお米でできた塗料「コメグロス」の効果により、印刷面に上品なグロス感が出る

kome-kami-FS(ナチュラル色)は310g/㎡(L判Y目 273㎏)、kome-kami浮世絵ホワイトーFSは330g/㎡(L判Y目 290.5㎏)の厚みがパッケージ向けです。

下記は、kome-kami-FS(ナチュラル色)を使用した鹿せんべいのパッケージです。

kome-kamiを使った鹿せんべいのパッケージ

kome-kami-FS(ナチュラル色)の優しい色味と風合いの効果で、温もりある箱に仕上がりました。
ほかにも、自然派化粧品のパッケージや焼き菓子のギフトボックスなどの採用実績があります。

kome-kamiシリーズは食べられなくなったお米を活用することで、フードロス削減に貢献しています。
また、お米をパルプと一体化したり、化学薬品をお米由来のものに代替することでCO2の削減も実現しました。

kome-kamiシリーズなら、温もりある捨てられにくいパッケージを作ることができるだけでなく、社会問題や環境問題の解決にもつながります。
紙製パッケージは環境に優しいといわれていますが、さらに一歩踏み込んで、世界に優しいパッケージを作ることができる紙といえるのではないでしょうか。

ラフ系パッケージ用紙の比較早見表

ここまでラフ系パッケージ用紙の主な銘柄をご紹介してきましたが、1つ1つの特徴を覚えるのは難しいですよね。

そこで、白さ・ラフさ・価格を星の数で表した比較早見表を制作しました!
星の数が多いほど、「白い」「ラフ感が強い」「価格が高い」ことを表しています。

比較早見表①

また、それぞれの特徴を一言でまとめた表も作りました。

比較早見表②

ご参考にしていただければ幸いです。

まとめ

紙らしい豊かな質感が、高級感や温もりを生み出すラフ系パッケージ用紙。
ナチュラルな雰囲気の化粧品やお菓子のギフトなどのパッケージにぴったりです。

今回の記事では主な9銘柄をご紹介しました。
「ラフ系パッケージ用紙を使いたいけど、どの紙が良いかわからない……」。
そんなときはこのページをご覧いただくか、当社までご相談ください!

※本ページの記載内容は、更新時点での情報になります。
最新の情報につきましては、メーカーHPをご確認いただくか、当社までお問い合わせください。

関連記事

最近の記事

一覧ページへ戻る

Contactお問い合わせ

お困りごとがございましたら、お問い合わせ下さい。
下記お問い合わせフォーム以外にもお電話やFAXでも
お問い合わせを承っております。
お問い合わせをする