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【紙を徹底観察してみよう・上質紙編】1番白い上質紙は?それぞれの個性に迫る!
「上質紙はどれを選んでも同じ」
そう思っていませんか?
ノートや冊子、名刺など、さまざまな用途で使われている上質紙。
目にする機会の多い、ポピュラーな紙の1つです。各製紙メーカーから発売されており、種類も豊富にあります。
しかし、種類が多いからこそ、どれを選んだらいいか迷いますよね。規格表を見ることはあっても、実物を比較する機会はあまりないのではないでしょうか。
そこで、今回は実際によく使われている上質紙を並べて、じっくり観察してみました!
すると、銘柄によって少しずつ白さや手触りに違いがあることがわかりました。
今回の観察結果は人間の目や手で判断していることですので、もしかしたら人によって結果が変わるかもしれませんが、この記事が今後の上質紙選びの参考になれば幸いです。
使用した銘柄
今回、比較した上質紙は、下記の7種類です。
・キンマリSW
明るい白さが特徴。優れた印刷適性を持つ。白色度88%
・npi上質
白色度・不透明度ともに高く、使いやすい。白色度88%
・雷鳥上質
自然な白さと優しい手触りが印象的な上質紙。白色度85.5%
・OKプリンス上質EF
高白色・高不透明の上質紙「OKプリンス上質」のFSC品。白色度85%
・しらおいK
蛍光染料を使用していないので、食品関係にも安心。白色度85%
・ユトリロ上質
すっきりとした白さが特徴的な上質紙。白色度84.5%
・紀州上質紙N-F
無蛍光で自然な白さ。FSC品。白色度82%
白さを比較してみよう
紙の白さを測る指標となるのが、白色度です。光の反射率で白さを表しており、数字が大きいほど白くなります。
では、実際に白色度の高い順に並べてみたら、白さの違いがわかるのでしょうか?
というわけで、並べてみました。
左から、キンマリSW、npi上質、雷鳥上質、OKプリンス上質EF、しらおいK、ユトリロ上質、紀州上質紙N-Fです。
左の方が白色度が高く、右に行くほど低くなります。写真では少しわかりにくいかもしれませんが、確かに目で見ても、左から右へいくほど落ち着いた白さになり、ゆるやかにグラデーションができています。
一番白色度の高いキンマリSWと、最も低い紀州上質紙N-Fを並べてみると、もう少し白さの違いが分かりやすいかもしれません。
写真左がキンマリSWで、右が紀州上質紙N-Fです。キンマリSWの方が白いのが、わかりますでしょうか?
雷鳥上質、OKプリンス上質EF、しらおいKの3種類は、ほぼ同じ白さに見えました。数値上は雷鳥上質が白色度85.5%、OKプリンス上質EFとしらおいKが85%なのですが、0.5%の差は肉眼では識別できないといってよさそうです。
紀州上質紙N-FとしらおいKは、紙を白くするための蛍光染料を使用していません。白さは落ちるかもしれませんが、光源の変化による影響を受けづらく、場所が変わっても同じような白さに見えます。
また、蛍光染料を使用していない紙は、食品関係の製品にも使用できるというメリットがあります。
手触りを比較してみよう
続いて、手触りを比較してみます。手触りについては白色度のようにわかりやすく数値化するのが難しく、感覚的な話になってしまいますが、1枚1枚、なでるようにして触ってみた結果……。
「キンマリSWが一番すべすべしていて、しらおいKが最もざらざらしている」
と、感じました。
すべすべ感の次点はnpi上質、ざらざら感の次点は雷鳥上質だと思います。
つまりは、白色度が高いほど、すべすべ(ツルツル)している傾向にあるのではないでしょうか。
白さや手触りの違いを知っておけば、なるべくカラーの発色を良くしたい場合にはキンマリSW、ナチュラル感が欲しいデザインのときはしらおいK、といったような選び方ができますよ。
環境面から上質紙を選ぶ
・FSC認証紙
昨今、SDGs(持続可能な開発目標)への関心が高まる中で、需要が伸びているのがFSC認証紙です。
FSC認証紙とは、管理された森林から適切に切り出された木材を使用して作られた紙のことです。FSC認証紙を使うことは、違法伐採を防ぎ、森林保護につながります。
たとえば名刺や冊子などにFSC認証紙を使用すると、SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」や目標12「つくる責任、つかう責任」などに貢献できます。
今回ご紹介した上質紙の中では、OKプリンス上質EFと紀州上質紙N-FがFSC認証紙です。
FSC品は在庫が揃わないことも多くなってきましたが、当社はFSC品も大量に在庫しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
・再生上質紙
古紙が配合されている再生上質紙も環境に配慮した商品です。ただ、古紙が含まれている分、通常の上質紙よりは白色度が落ちます。そのため、カラーよりもモノクロの印刷物の方が適しているでしょう。
代表的な銘柄は、OKプリンス上質エコグリーンなどです。この紙はグリーン購入法に適合しており、さらにエコマークもつけることができます。
まとめ
上質紙は銘柄ごとに違いはない、と思われている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、じっくりと観察してみると、少しずつ白さや手触りが違うことがわかりました。
すっきりとした白さですべすべのキンマリSW、優しい手触りで食品関係もOKなしらおいK、ニュートラルな白さでFSC認証紙のOKプリンス上質EF……などなど、それぞれに個性があります。
上質紙選びの際は、
・どんな白さが良いか?
・どんな手触りが良いか?
・環境に配慮した商品が良いか?
・蛍光染料が入っていないものが良いか?
といった観点から選ぶと、目的や用途に合ったワンランク上の印刷物を作ることができますよ。
もしも自分では選びきれないというときは、当社にご相談いただければ、制作物にあった銘柄をご提案いたします。お気軽にお声がけください!
※本ページの記載内容は、更新時点での情報になります。
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