片面コートアイボリー 銘柄比較ガイド|同等品・代替の選び方とSパールカード・OKフレースPro・NEWウルトラH・アリキンクリーム・ABプラスの坪量と紙厚

紙の比較・レビュー

片面コートアイボリー銘柄比較ガイド 同等品・代替品の選び方

優れた印刷適性と加工適正を持つ片面コートアイボリー。化粧品やお菓子のギフトなど高級感が求められるパッケージを中心に、幅広く使用されています。

多くの銘柄がある片面コートアイボリーですが、たとえばこんな場面で同等品や代替品を探した経験はありませんか?

  • 現在使用している銘柄が手配しづらい・欠品・入荷待ちになっている
  • 納期を短くしたい/小ロットで手配したい
  • 紙の要件が変わった(食品対応・FSC・薄手にしたいなど)

早く探さないといけないけど、一から見本帳を見比べるのは大変……。

そんなお悩みを解決すべく、今回は主な片面コートアイボリーの特徴と、同等品や代替品を探す際のポイントをご紹介!

ぜひ、参考にしていただければ幸いです。

※ 数値は各社の公開資料・実測に基づく目安で、規格改定で変わる場合があります。認証・食品対応の可否は用途・グレードにより異なるため、正確な要件は各メーカーの最新資料でご確認ください。本記事は中立的な整理を目的とし、優劣の順位づけはしていません。

片面コートアイボリーとは

片面コートアイボリーとは、表面(オモテ面)に塗工層を持つ白板紙の一種です。オモテ面は印刷適性が高く、裏面は非塗工でアイボリー色という構成が一般的です。

主な銘柄には、ABプラス/OKフレースPro/Newタフアイボリー/NEWウルトラH/アリキンクリーム/アリキンアイディール/ABライト/Sパールカード(※)などがあります。

※Sパールカードは厳密には片面コートカードに分類されますが、片面コートアイボリーと同様の使い方をされることが多いため、今回の記事に含んでいます。

同等品や代替品を探すときの3つのポイント

同等品や代替品を探す際は、以下の3つのポイントを参考にすると、最適な銘柄を絞り込みやすくなるでしょう。

  • 米坪あたりの紙厚 … 坪量(重さ)が同じでも、紙厚が違うと木型・抜き型がそのまま使えないことがあります。使い慣れた銘柄と紙厚が近いほど、設計変更のリスクは抑えやすいでしょう。逆に、同じ坪量でも紙厚が大きいものに変更することで、以前よりボリューム感のあるパッケージを作ることもできます。
  • 色味(白色度) … 同じ白でも、少しずつ白さが異なります。清潔感が求められる用途では、高白色の銘柄がおすすめです。
  • 環境・食品対応の要件 … 食品用途なら食品対応の可否、FSC認証が必要であればFSCの有無を確認します。

それでは、ポイントごとに主な銘柄を比較してみましょう。

1.米坪あたりの紙厚

片面コートアイボリーは、密度の違いから通常タイプと嵩高タイプに分けられます。

  • 通常タイプ … 標準的な密度の板紙。
  • 嵩高(かさだか)タイプ … 密度が低く、同じ坪量でも紙厚が厚く出る=軽くて厚い紙です。パッケージを軽くしたいとき、厚みでボリューム感を出したいときに向いています。ただし嵩高である分、裏面が粗くなりやすく、裏面の印刷再現性はやや低くなる傾向があります。

通常タイプにはABプラス/OKフレースPro/Newタフアイボリー/NEWウルトラH/Sパールカード(※)など、嵩高タイプにはABライト/アリキンクリーム/アリキンアイディールなどがあります。

坪量ごとの紙厚(米坪×紙厚)のグラフ

横軸を米坪(g/㎡)、縦軸を紙厚(μm)にとると、「何gで何μmになるか」が読み取れます。見やすさのため、出筋の紙厚250m以上に絞って掲載しています。

片面コートアイボリー各銘柄の坪量×紙厚グラフ
  • 嵩高タイプ(アリキンクリーム・アリキンアイディール・ABライト)は、同じ坪量でも紙厚が大きくなっています。
  • 通常タイプのうち、Sパールカード・OKフレースProはグラフが重なっており、ほぼ同じ紙厚といえます。
  • ABプラスは通常タイプの中では嵩高であり、薄い坪量でも厚みを確保しやすいのが特徴です。

※ このグラフはパッケージに最適な200g/㎡以上に絞って表示しています。

※ ABライトはアリキンクリームと坪量〜紙厚の数値がほぼ重なるため、グラフでは見やすさのために少しずらして表示しています(実際の数値は下の対応表のとおりです)。

出せる紙厚の範囲(実寸)のグラフ

同じ坪量でも銘柄ごとに厚みが違うため、実際の紙厚(μm)でどの範囲をカバーしているかでも見ておくと、厚みのイメージがつかみやすくなります。

片面コートアイボリー各銘柄の紙厚レンジ(実寸)ドットグラフ
  • 通常タイプは、おおむね280〜600μmの紙厚帯をカバーします。同じ坪量で見ると、ABプラスは通常タイプの中でも厚い側に出ます。
  • ABプラスは薄い坪量でも厚みを確保しやすく、薄い側から厚い側まで幅広い紙厚帯をカバーします(薄物トレンドに向く)。
  • 嵩高タイプ(ABライト・アリキンクリーム・アリキンアイディール)は、350μm前後以上の厚い側に寄り、薄い紙厚は出しにくい傾向です。

※ グラフは見やすさのため、通常タイプを中厚〜厚手(おおむね260g以上)で表示しています。用途が異なる薄手の坪量は、便宜上グラフから割愛しました。ABプラスは薄物トレンドの参考として、薄い坪量まで表示しています。

2.色味(白色度)

・オモテ面

片面コートアイボリー各銘柄のオモテ面の色比較
左からABプラス、Sパールカード、OKフレースPro、Newタフアイボリー、NEWウルトラH、アリキンクリーム、アリキンアイディール(ABライトはABプラスと同じ色のため、省いています)

ABプラスが最も白く、次点はNEWウルトラHといったところでしょうか。Sパールカードとアリキンクリームはややクリームがかった色味です。

・裏面

片面コートアイボリー各銘柄の裏面の色比較
左からABプラス、Sパールカード、OKフレースPro、Newタフアイボリー、NEWウルトラH、アリキンクリーム、アリキンアイディール(ABライトはABプラスと同じ色のため、省いています)

裏面はOKフレースProが最も青白く見えます。オモテ面は高白色だったABプラスですが、裏面はナチュラル感のあるアイボリーです。

3.要件(薄手の有無・高白色・FSC・食品対応)

薄手の有無・高白色・FSC・食品対応かどうかを、通常タイプ嵩高タイプに分けてまとめました。

通常タイプ

銘柄 薄手(190〜260g)の有無 高白色 FSC 食品対応
Sパールカード 190gから 受注生産 対応
ABプラス あり(210gから) ○(最も白い) 全規格対応 対応(アメリカのFDA規格を通過)
OKフレースPro 190gから 全規格対応 対応
NEWタフアイボリー 190gから 非対応 対応
NEWウルトラH 190gから 非対応 対応

嵩高タイプ

銘柄 薄手(210〜260g)の有無 高白色 FSC 食品対応
ABライト 250gから ○(最も白い) 全規格対応 対応(アメリカのFDA規格を通過)
アリキンクリーム あり・215gから 非対応 対応
アリキンアイディール あり・205gから 非対応 非対応(食品対応なし)

FSCは、ABプラス・ABライト、OKフレースProが全規格で対応。Sパールカードは受注生産(待ちが発生)、その他は非対応です。食品対応は、アリキンアイディールを除く各銘柄が対応しています(ABプラス・ABライトはアメリカのFDA規格を通過)。アリキンアイディールはアリキンクリームとほぼ同等の嵩高・コスト重視の銘柄ですが、食品対応はしていません。

印刷したときの仕上がりの違い(表面・裏面)

各銘柄に同じ条件で印刷し、表面(オモテ面)と裏面それぞれの刷り上がりを比較してみました。

なお、裏面への印刷は、いずれのメーカーも推奨していません。ただ、実態としては裏面にも印刷されるケースがあるため、今回はあえて裏面にも印刷し、仕上がりを比較しています。

表面(オモテ面)は、いずれの銘柄も仕上がりに大きな差は見られませんでした。違いが出るとすれば、紙の地の色(白さ・アイボリーの度合い)による発色の差が中心です。

裏面は、銘柄によって質感がはっきり分かれる、興味深い結果になりました。

  • アリキンアイディール・Sパールカード … マット調に仕上がりました。
  • ABプラス・アリキンクリーム … ラフ調に仕上がりました。

裏面にも印刷するデザインでは、この質感の違いが表現に影響します。狙いの風合いに合わせて銘柄を選ぶと、仕上がりの満足度が高まります。

印刷の仕上がり比較については、お問い合わせフォームからご依頼いただけましたら、仕上がり結果画像などより詳しい資料をお送りします。

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手配のしやすさも重要

より自社に合った1枚を見つけるには、手配のしやすさも重要です。

  • 在庫対応か、受注生産か … 当社が在庫している銘柄は短納期に対応しやすく、受注生産は生産ロットや待ち時間が発生します。たとえばFSCは、銘柄によって在庫対応のものと受注生産のものがあり、納期に差が出ます(当社の場合、ABプラスはFSC全規格を在庫、Sパールカードは受注生産)。
  • 最小ロット … 小ロットで手配したい場合は、最小ロットの条件を早めに確認しておくと、急ぎの引き合いにも対応しやすくなります。

候補が決まったら、実際の坪量でサンプルを取り寄せ、厚み・白さ・印刷適性・加工適性を実機で確認すると安心です。設計(罫線・抜き型)への影響もこの段階で把握できます。

よくある質問(FAQ)

Q. 現在使っている銘柄(Sパールカード・ABプラス・OKフレースPro・NEWタフアイボリー・NEWウルトラH・アリキンクリーム・アリキンアイディール・ABライト など)が手配しづらいとき、別の銘柄に代替するときの考え方は?

A. まず、現在の銘柄が通常タイプか嵩高タイプかを確認し、同じタイプで坪量ごとの紙厚が近い銘柄を候補にします。坪量が同じでも紙厚が違うと木型・抜き型がそのまま使えないことがあるため、紙厚を合わせておくと設計変更のリスクを抑えやすいためです。そのうえで、白色度(色味)・裏面印刷のしやすさ・必要な認証(食品対応・FSC)があるかを確認します。最後に、在庫対応か受注生産か・最小ロット・納期もあわせて見ておくとスムーズです。最終的な適性は、サンプルや実機で確かめるのがおすすめです。

Q. すぐに手配できる(短納期・小ロットの)板紙はありますか?

A. 在庫を持っている銘柄は短納期で動きやすく、受注生産の銘柄は待ち時間が発生します。FSCが必要な場合、ABプラスは全規格対応で在庫しており、すぐに出荷できます。急ぎや小ロットの引き合いでは、在庫・最小ロットの条件を早めに確認していただくことをおすすめします。

Q. 薄い箱を作りたいのですが、210g/㎡台の薄手はありますか?

A. 通常タイプ(ABプラス/OKフレースPro/NEWタフアイボリー/NEWウルトラH/Sパールカード)にはあります。嵩高タイプでも、アリキンクリームは215g/㎡、アリキンアリディールは205g/㎡があります。

Q. 嵩高タイプ(アリキンクリームなど)は裏面にも印刷できますか?

A. 可能な場合もありますが、嵩高タイプは裏面が粗くなりやすく、裏面の印刷再現性はやや低くなる傾向があります。

Q. 白いものが欲しい(清潔感を重視したい)のですが、どれが白いですか?

A. 今回の記事で取り上げた銘柄の中では、ABプラス(通常タイプ)とABライト(嵩高タイプ)が高白色で、白を基調としたデザインや清潔感のあるデザインに最適です。そのほかの銘柄は標準的な白さで、やわらかい風合いを活かしたい用途に向きます。

Q. 食品に接する箱に使えますか?

A. 用途により必要な認証が異なります。アリキンアイディールを除く各銘柄は食品対応しています(ABプラスはアメリカのFDA規格を通過)。

Q. FSC認証に対応した銘柄はありますか?

A. ABプラスとOKフレースProはFSCを全規格で対応しています。Sパールカードは受注生産での対応、その他の銘柄は非対応です。FSCの案件では、対応状況と納期(受注生産か在庫対応か)をあわせて確認しましょう。

Q. アリキンクリームとアリキンアイディールの違いは?

A. どちらも嵩高タイプで、坪量〜紙厚の傾向はほぼ同じです。アリキンアイディールの方が白く、アリキンクリームはややクリーム色です。また、アリキンクリームは食品対応、アリキンアイディールは食品対応していません。

Q. ABプラスとABライトの違いは?

A. 白さ(最も白い傾向)・FSC全規格対応・食品対応(アメリカのFDA規格を通過)はほぼ同じです。違いはタイプで、ABプラスは通常タイプ(薄手210gから)、ABライトは嵩高タイプ(同じ坪量でも紙厚が大きく出る)です。パッケージを軽くしたいときやコストダウンしたいときは、ABライトを選ぶと良いでしょう。

Q. FSC以外で環境に配慮した片面コートアイボリーはありますか?

A. 紙の製造時に排出されるCO2を実質ゼロにしたGXアイボリー片面-FSがおすすめです。
紙厚は通常タイプ、白さは標準的です。当社では320g/㎡を在庫し、小ロット出荷にも対応しています。

まとめ

片面コートアイボリーには、ABプラス/OKフレースPro/NEWタフアイボリー/NEWウルトラH/アリキンクリーム/アリキンアイディール/ABライト/Sパールカードなど複数の銘柄があり、通常タイプ嵩高タイプがあります。

同等品・代替を探すときは、①米坪あたりの紙厚 ②白色度・色味 ③食品対応やFSCの有無などの要件を比べていくと、候補を絞りやすくなります。

ただし、実物の厚み・白さ・印刷適性は、サンプルと実機テストでのご確認をおすすめします。

ここで紹介した銘柄は、いずれも当社で取り扱っております。 「今の銘柄に近い紙を探したい」「在庫・納期・最小ロットを知りたい」「サンプルで実物を比べたい」など、どんなことでもご相談ください。坪量・用途・必要な認証(食品対応・FSCなど)をお知らせいただければ、最適な候補をご提案します。

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